【Jリーグ30周年】あなたの応援するクラブはJ〇レベル?

Jリーグ開幕から2023年で30周年を迎えました。

そして今や10クラブだったJリーグは60クラブまで増加し、年を追うごとにクラブ間の戦いは激しくなっていっています。

そこで1993年から2023年までの31シーズンを振り返ってみて、各クラブがこれまでに在籍してきたカテゴリを基準に60クラブを独自ランキングにしてみました。

31シーズンずっとJ1に君臨し続けてきた、横浜F・マリノスと鹿島アントラーズが1位で正真正銘J1レベルですが、3位以下のクラブについても順位とレベルについて見てみましょう。

レベルについては2024年基準で(J1:20クラブ、J2:20クラブ、J3:20クラブ)見ていきます。

J1レベル(1位~20位)

Jリーグ30年の歴史を通して上位カテゴリに在籍し続けてきたクラブを独自でランキングにしてみました。

優勝回数や好成績を収めたかどうかについては集計から除外しています。

また、現在はないフリューゲルスや一時的にJ3存在していたアンダー22についても集計対象としていません。あくまで、2023年時点でJリーグに所属している60クラブを対象としています。

当ランキングの肝である、スコアの見方については、常にJ1に在籍していればスコアはJ1.0、常にJ3であればJ3.0といった具合にランク付けをしていきます。

J1常連であっても1度でもJ2への降格経験があれば、J1.032として集計しています。

それではさっそく見ていきましょう。

ランククラブ名スコアJ1J2J32023
カテゴリ
1横浜F・マリノス1.031001
1鹿島アントラーズ1.031001
3ガンバ大阪1.03230101
3浦和レッズ1.03230101
3名古屋グランパス1.03230101
6清水エスパルス1.06529202
6サンフレッチェ広島1.06529201
8ヴィッセル神戸1.07425201
9FC東京1.0823201
10柏レイソル1.10326301
11ジュビロ磐田1.16725502
12川崎フロンターレ1.220501
13セレッソ大阪1.20723601
14アルビレックス新潟1.4151001
15ベガルタ仙台1.44141102
16ジェフユナイテッド千葉1.452171402
17湘南ベルマーレ1.467161401
18大宮アルディージャ1.52121302
18サガン鳥栖1.52121301
20京都サンガF.C.1.536131501

同率1位:問答無用の常勝軍団

横浜F・マリノスと鹿島アントラーズが同率で1位となります。

J2への降格が31年間で過去一度もなく、JカテゴリスコアとしてはどちらもJ1.0となっています。

Jリーグオリジナル10であり、まさにJリーグをけん引してきた常勝軍団ですね。

リーグ戦でも常に上位争いをしており、これから先もこの2クラブがJ2に降格するイメージが全くわきません。

同率3位:Jリーグの看板クラブ

同率3位(スコアJ1.032)はガンバ大阪、浦和レッズ、名古屋グランパスとなりました。

何れのクラブも1位のクラブと同様にオリジナル10であり、またJ1優勝経験があり、

常にJ1に在籍しているような印象はありますが、たった1度だけですがJ2降格の憂き目にあっています。

ただJ2の沼にはまることなく圧倒的な力で1年でのJ1復帰を果たしており、以降もJ1の代表的クラブとして君臨しています。

立ち上がり出遅れるシーズンもありますが、必ず巻き返しを図ってくる3クラブ。

結果的に必ずと言っていいほど上位でシーズンを終えているクラブであり、熱いサポーターがとても多いクラブがランクインしました。

同率6位:昔からのJ1強豪クラブ

スコアJ1.065(J2に2年間在籍)で同率6位となったのはサンフレッチェ広島、清水エスパルスとなりました。

2023年現在こそ、常にJリーグ上位争いを続ける広島と、まさかのJ2降格となってしまった清水で明暗が分かれていますが、

どちらもJリーグ開幕時からの代表的なクラブという位置づけは今でも変わっていません。

8位-13位:J1の常連クラブ

8位から13位は上から順に、

ヴィッセル神戸、FC東京、柏レイソル、ジュビロ磐田、川崎フロンターレ、セレッソ大阪となりました。

同率6位までの7クラブはいずれもオリジナル10のクラブでしたが、

8位から13位に位置するクラブはいずれもJリーグが開幕した後にJ1に参入したクラブもしくはJ2からスタートしてJ1に昇格したクラブというのが特徴となっています。

ジュビロ磐田は近年だけ見るとJ1とJ2を行ったり来たりするなど苦しんでいますが、基本的にはJ1リーグ内でも強豪であり、30周年のJリーグを語るうえで外せないクラブです。

欧州の元代表選手など超ビッグネームが並ぶヴィッセル神戸や近年のJリーグをけん引している川崎フロンターレ、

J1中位が定位置となっているFC東京やセレッソ大阪、

波が激しいながらもJ1クラスと認めざるを得ない力を持つ柏レイソルなど、

何かの間違いでJ2に降格してきようものなら、他のJ2クラブが自動昇格枠1枠をあきらめかねないくらいの力を持っており、

またJ1クラブのイメージが定着しているクラブが名を連ねました。

14位-20位:J1とJ2どちらのイメージもあるエレベータークラブ

14位から20位のJ1レベルにランクインしたクラブを順にあげていくと、

アルビレックス新潟、ベガルタ仙台、ジェフユナイテッド千葉、湘南ベルマーレ、大宮アルディージャ、サガン鳥栖、京都サンガF.C.となります。

ここにあげた多くのクラブはJ2降格とJ1昇格を何度も経験するなど、上り下りが激しいことから俗にエレベータークラブと呼ばれています。

中にはサガン鳥栖のようなJ2スタートだったものの、J1に昇格して以降10年以上J1の中堅クラブとして君臨し、J1在籍クラブの中でJ2降格経験が1度もない数少ないクラブ(他に降格経験のないクラブは横浜F・マリノスと鹿島アントラーズの2クラブのみ)もあります。

他には、近年長いJ2沼から脱出し、J1に復帰を決めた京都サンガF.C.やアルビレックス新潟、

J1のイメージがほぼ定着している湘南ベルマーレ、J1のイメージがありながらもJ2に降格してしまい早期J1復活を目指すベガルタ仙台、

長らく在籍していたJ1での活躍は過去の栄光となり、今やJ2沼にはまりながらも毎年J1復帰を掲げるなど今年こそ昇格を狙うジェフユナイテッド千葉や大宮アルディージャが

30年間の歴史で見た中でJ1レベルのクラブとなりました。

J2レベル(21位~40位)

続いて、J2レベル(21位~40位)について見ていきます。

ここで紹介するクラブはいずれも30年間で通してみてきたときの主戦場がJ2となっています。

ランククラブ名スコアJ1J2J32023
カテゴリ
21北海道コンサドーレ札幌1.538121401
22東京ヴェルディ1.548141702
23アビスパ福岡1.571121601
24大分トリニータ1.6111312
25ヴァンフォーレ甲府1.6881702
26横浜FC1.82641901
27モンテディオ山形1.8442102
28徳島ヴォルティス1.89521702
29V・ファーレン長崎1.90911002
30松本山雅FC2.02823
30水戸ホーリーホック2.002402
30ファジアーノ岡山2.001502
33ツエーゲン金沢2.10912
34ザスパクサツ群馬2.10501722
35愛媛FC2.11101623
35レノファ山口FC2.1110812
37栃木SC2.13301322
38FC町田ゼルビア2.1820922
39ロアッソ熊本2.18801332
40FC岐阜2.2501243

21位-29位:J1昇格経験があるも主戦場がJ2のクラブ

21位から29位のクラブはいずれもJリーグでの在籍しているカテゴリのうちJ2への在籍期間が最多となっているクラブです。

2023年時点ではJ1に在籍しているクラブもあり、ザ・J2のクラブというよりもJ1クラスの14位から20位にわずかに及ばなかったエレベータークラブが中心です。

この中で近年頭一つ抜けているのはコンサドーレ札幌です。2000年代に長らくJ2に在籍していましたが、ここ最近はJ1上位争いには入ることもあり、一方降格争いとはほぼ無縁の安定した成績を残しています。

アビスパ福岡、大分トリニータ、ヴァンフォーレ甲府、横浜FC、モンテディオ山形は札幌を含めてエレベータークラブを体現しているクラブとなっています。J1クラブという印象もありますが、J2が主戦場となっており、J2クラブの強豪あるいはこれらのクラブを超えられるかがJ1昇格への登竜門といえるような存在となっています。J1リーグ優勝はないものの、2021年のルヴァンカップ準優勝となった大分や天皇杯で2014年準優勝の山形、2022年優勝の甲府など、一発勝負で上位相手に勝ち抜くことができるJリーグの伏兵的存在になりうることも見え隠れしています。

Jリーグ開幕時は日本最強クラブだった東京ヴェルディも本拠地やクラブの運営も大きく変わり、今ではJ2在籍期間のほうが長くなっています。現在はJ2では強豪クラブであると同時に、若手選手の育成に定評があるクラブとなっており、これまでも多くの優秀な選手をJ1などに排出しています。

徳島ヴォルティス、V・ファーレン長崎はJ2では毎年J1昇格候補に入り、実力も間違いなく強豪と呼べるものの、J1では常に降格が付きまとい、定着に苦しんだクラブだといえます。

30位-40位:ザ・J2クラブ

30位から40位は常にJ2にいるのではないかと思うようなザ・J2な11クラブがランクインしました。

まさに、水戸ホーリーホックとファジアーノ岡山はJ2参入以来、J1昇格もJ3降格もせずに変わらずJ2に在籍し続けています。

この順位帯で特異なのが、松本山雅FCです。J1に2年在籍していながらも、2021シーズンにJ2からJ3に降格しており、強さは他のJ2クラブからもJ3クラブからも認識されていながらも、かなり波が激しいクラブの1つだといえます。

金沢、山口はJ3スタートながらも初年度にJ2に昇格し、以来J2クラブとして安定した戦績を残しており、栃木、群馬もJ3降格もありましたが、現在はJ2に復帰し、近年では降格を避けつつ主にJ2中位から下位が定位置となっています。熊本もJ3降格を経験したもののJ2に復帰し、2022年にはJ1参入プレーオフであと一歩のところまで行きましたがJ1で16位の京都と引き分けたことで初のJ1昇格が惜しくもかないませんでした。

町田は近年ではJ2の強豪クラブの一員で、ホームスタジアム改修前にJ1参入プレーオフ圏のリーグ成績を残すもJ1ライセンスを持っていないこと参加できないこともありましたが、現在は2度の大規模改修により現在はJ1規格を満たすようになり、2023シーズンはスポンサーが本腰を入れてクラブの支援を決めたことや華麗なスタートダッシュを決めたことで初のJ1昇格を目指しています。

愛媛と岐阜はJ2スタートで長くJ2に居続けていましたが、ここ数年のうちにJ3に降格し、現在までJ2復帰を果たしていないクラブとなっています。J3の沼にはまったというにはまだ期間が短いのでここからすぐに復帰できるかが注目されます。

J3レベル(41位~60位)

最後にJ3レベル(41位~60位)を紹介します。

Jリーグ30周年の歴史という題材としていますが、ここに在籍しているクラブは基本的にJ2後期のほうから参入したクラブやJ3から参入したクラブなど、参入時点で下位カテゴリスタートだったりとJリーグ参入からの歴史が浅く、これから歴史を刻んでいくようなクラブがランクインしています。

ランククラブ名スコアJ1J2J32023
カテゴリ
41ギラヴァンツ北九州2.3570953
42カマタマーレ讃岐2.50553
42いわきFC2.50112
44カターレ富山2.60693
44FC琉球2.60463
46ブラウブリッツ秋田2.70372
47ガイナーレ鳥取2.76903103
48鹿児島ユナイテッドFC2.8750173
49SC相模原2.90193
49いわてグルージャ盛岡2.90193
49藤枝MYFC2.90192
52AC長野パルセイロ3.000103
52Y.S.C.C.横浜3.000103
52福島ユナイテッドFC3.000103
52アスルクラロ沼津3.00073
52ヴァンラーレ八戸3.00053
52FC今治3.00043
52テゲバジャーロ宮崎3.00033
52FC大阪3.00013
52奈良クラブ3.00013

41位-47位:主戦場がJ2もしくはJ3のクラブ

41位から47位はJ2もしくはJ3が主戦場となっているクラブがランクインしました。

ギラヴァンツ北九州とFC琉球は今でこそJ3所属ですが、J2昇格時には連勝に連勝を重ねそのままぶっちぎってJ1昇格するのではないかと思わせるような勢いを見せることがありました。現在は少々当時に比べると勢いは落ちているように感じますが、両クラブともはまった時の爆発力は今後も強い武器になりそうです。

いわきFCは2012年に発足し、2019年にJFL昇格、2021年にJ3昇格、2022年にJ2昇格と発足10年で一気にJ2まで駆け上がった未だ天井が見えないクラブです。特にJ3時代の2022年にリーグ戦わずか4敗の圧倒的力でJ2昇格を決めた力はどのクラブにとっても脅威であり、これから一気にジャンプアップする可能性を秘めています。

ブラウブリッツ秋田はJ3のクラブという印象はありますが、2021シーズンよりJ2に舞台を移しており、J2でも安定した成績を収めています。現在は仙台、山形に次ぐ東北第3位のクラブという印象ですが、J2でも油断できない実力を持っていることは確かです。

カマタマーレ讃岐とガイナーレ鳥取はJ2スタートではあるものの、J3降格以降はJ3の沼から脱出できずに苦しんでいるクラブだといえます。

48位-同率49位:主戦場はJ3だがJ2昇格経験のあるクラブ

鹿児島ユナイテッドFC、SC相模原、いわてグルージャ盛岡はJ2昇格経験があるものの1年でJ2降格となってしまったクラブです。いずれのクラブもJ2では一時的に中位まで順位を上げることがありましたが、そこから勝ち点を積み上げることができず最終的に降格となりました。再度J2昇格が待たれるクラブです。

藤枝MYFCは長くJ3に在籍していましたが念願のJ2昇格を果たし、ゴールキーパーが積極的にビルドアップに参加する特徴的なサッカーで、2023シーズンにJ2に舞台を移した清水、磐田などの静岡県勢争いで4月時点では優位に進められています。

同率52位:J2初昇格を狙うJ3クラブ

52位は9クラブあり、Jリーグ参入以来J3で戦い続けてきたクラブです。

AC長野パルセイロ、Y.S.C.C.横浜、福島ユナイテッドFC、アスルクラロ沼津、ヴァンラーレ八戸、FC今治、テゲバジャーロ宮崎が該当します。

また、2023シーズンからは新たにFC大阪と奈良クラブが参入しました。

20クラブとなったJ3から次に初のJ2昇格を決めるクラブがどこになるか非常に注目です。

30周年を振り返ってみると、常にJ1にいるようなクラブでもJ2に降格した経験があったり

J2からスタートしたクラブがJ1優勝争いの常連になっていたり

60クラブまで増えたリーグもさることながら、今では忘れてしまったような事実を思い出しますね。

この先のJリーグクラブの勢力図が変わらないのか大きく変わっていくのかはこれからも目が離せません。

独自目線のJクラブランキングでしたが、楽しんでいただけたようであれば幸いです。