【J2】ラストスパートJ1昇格ラインは

J2もリーグ終盤になってくるとシーズンの最終順位がある程度見えだしてきます。

そして、最終順位が見えだすということはJ1への昇格、J2での残留、J3への降格がいやがおうでも意識せざるを得なくなります。

今回はその中でも、J1昇格に向けたシーズンラスト10節をターゲットとした、勝ち点や過去の傾向などを見ていきたいと思います。

※2024シーズンからはJ2も20クラブ運用に変更となります。これまでの勝ち点目安からは変わることが予想されるのであくまで参考情報だと思って読んでいただければと思います。

この記事を見てわかること
・J1への自動昇格に必要な勝ち点の目安
・J1への昇格プレーオフ、参入プレーオフに必要な勝ち点の目安
・昇格、参入プレーオフのこれまでの結果

J2からJ1に昇格するには?

J2からJ1に昇格するには大きく分けて2つの方法があります。
  • J2からJ1へ昇格する方法
    • J2シーズンで2位以内に入る
    • J2シーズンで3位から6位に入り、昇格プレーオフもしくは参入プレーオフで勝利する
J2シーズン1位、2位のクラブは翌シーズンよりJ1のカテゴリに昇格します。

新型コロナウイルスのまん延によりルール変更された2020シーズン、2021シーズンを除いて3位から6位のクラブはプレーオフに参加することが可能でJ1昇格のチャンスを得ることとなっています。

ちなみに、クラブのメインスタジアムがJ1の資格を持っていることが必要で、資格がないと昇格やプレーオフに参加することができません。過去にプレーオフ参加できなかったクラブもありますので後ほど紹介します。

2012年以降のJ1自動昇格クラブ

J2のクラブ数が22クラブとなった、2012年シーズン以降はJ1に昇格するには、シーズン1位と2位のクラブがJ1に昇格するJ1自動昇格と、シーズン3位から6位のクラブで昇格を争うJ1昇格プレーオフ、J1昇格プレーオフ同様にJ2シーズン3位から6位のクラブに加え、J1で16位のクラブとの5つのクラブでJ1昇格及び残留が争われるJ1参入プレーオフの3つがあります。

J2でも上位2チームという圧倒的強さでシーズンを勝ち抜いたクラブはそのままJ1へ昇格します。

そんなJ1自動昇格圏を勝ち取ったクラブと勝ち点を紹介します。
シーズン1位2位
2012甲府(86)湘南(75)
2013G大阪(87)神戸(83)
2014湘南(101)松本(83)
2015大宮(86)磐田(82)
2016札幌(85)清水(84)
2017湘南(83)長崎(80)
2018松本(77)大分(76)
2019柏(84)横浜FC(79)
2020徳島(84)福岡(84)
2021磐田(91)京都(84)
2022新潟(84)横浜FC(80)
シーズンにもよりますが、過去の傾向を見ていくと1位は勝ち点85、2位は勝ち点83程度が目安といえそうです。

最低でも勝ち点75以上で、多くの場合は勝ち点80以上が自動昇格を意識できるラインだといえます。

2位以上になるには勝利数としては、シーズンで24勝くらいが最低ラインの目安です。

シーズンの半数を上回る程度の勝利数が求められ、勝利試合が多いためシーズン中も昇格を意識しながら過ごすことができていると思います。

欲を言えば、25勝、26勝と余裕を持っておきたいところだと思います。
シーズンによっては、20勝で2位以上で昇格したクラブや、24勝しても2位以上に入れなかったクラブもあるのであくまで参考程度ですが、目安としての妥当性は高そうです。

昇格には勝ち点80必要といわれることはありますが、

勝ち点80でも昇格が約束されるわけではなく、昇格のために最低限必要な勝ち点という認識がより近いように感じます。

勝ち点80をとっても自動昇格圏となる2位以上に入ることができなかったクラブは、2021年シーズンのヴァンフォーレ甲府(勝ち点80)や2020年のV・ファーレン長崎(80)、2016年の松本山雅FC(84)、2015年のアビスパ福岡(82)があり、勝ち点80あっても昇格できるわけではないということが過去の実績からわかると思います。

2012年以降のJ1昇格・参入プレーオフ参加クラブ

J2でシーズン1位もしくは2位に惜しくも届かなかった場合でも、J1への昇格のチャンスはあります。

もちろん無条件で昇格というわけではありませんが、

2012年から2017年のシーズン3位から6位のクラブ間でシーズン終了後のトーナメントで勝利したクラブはJ1昇格を勝ち取ることができました。(J1昇格プレーオフ)

2018年シーズン以降は、J2シーズン3位から6位のクラブがシーズン終了後にトーナメントで勝ち抜くところまではJ1昇格プレーオフと同じですが、そこからさらにJ1で16位のクラブとの試合に勝つ必要があり、昇格難易度は上がっています。J1の16位のクラブも降格しないよう必死というのもあり、過去にプレーオフでJ2クラブからJ1クラブに勝利したことが1度もないなど高い壁として立ちはだかっています。(J1参入プレーオフ)

J1参入プレーオフは、新型コロナウイルスによるシーズンの運用が従来のものと大きく変わったため、2020年、2021年シーズンは開催が見送られていましたが、2022年シーズンに再開されることとなりました。

J1昇格・参入プレーオフについての詳細は過去に記事にしているのでよかったら参考にしてください。

実施されるようになって以降、自動昇格圏だけでなくJ1へのプレーオフ圏に入るためにJ2シーズン終盤に熾烈な争いがより一層広がることになり、シーズン最後まで目が離せなくなりました。

そんなJ1昇格・参入プレーオフ圏に入ったクラブと勝ち点についてみていきます。

また、合わせてプレーオフ圏内に入れなかった7位のクラブの勝ち点についても見ていきます。
シーズン3位4位5位6位7位
2012京都(74)横浜FC(73)千葉(72)大分(71)東京V(66)
2013京都(70)徳島(67)千葉(66)長崎(66)松本(66)
2014千葉(68)磐田(67)北九州(65)山形(64)大分(63)
2015福岡(82)C大阪(67)愛媛(65)長崎(60)北九州(59)
2016松本(84)C大阪(78)京都(69)岡山(65)町田(65)
2017名古屋(75)福岡(74)東京V(70)千葉(68)徳島(67)
2018横浜FC(76)※町田(76)大宮(71)大分(71)福岡(70)
2019大宮(75)徳島(73)甲府(71)山形(70)水戸(70)
2020長崎(80)甲府(65)北九州(65)磐田(63)山形(62)
2021甲府(80)長崎(78)町田(72)新潟(68)山形(68)
2022岡山(72)熊本(67)大分(66)山形(64)仙台(63)
※2018年のFC町田ゼルビアはスタジアムがJ1規格を満たしていないため、プレーオフ参加権利無し。
※2020年、2021年シーズンは新型コロナウイルスの影響によりプレーオフ未開催。
上位クラブを表にしてみると、J1昇格プレーオフ、J1参入プレーオフ(ここではまとめてプレーオフと呼びます。)に参入しているクラブの顔ぶれから、J2の強豪クラブがうかがい知れます。

逆に、毎年のようにプレーオフ圏内に顔を出しているとJ1に昇格できていないクラブ、昇格してもすぐにJ2に落ちてくるクラブという側面もあるため、J1定着を目指すクラブであればうれしいような嬉しくないような状況ですね。

ただし、最後まで盛り上がるシーズンを過ごせている応援し甲斐のあるクラブともいえそうです。
6位以内のプレーオフ圏内に入るにはシーズン終了時点で勝ち点65~70以上が目安になります。

勝ち点70を獲得できても、プレーオフに参加できない年もありますが、各年の結果から見てもおおむね目標の値といえそうです。

年間の勝利数の目安としては20勝程度といったところでしょうか。

引き分け数などにもよりますが、おおよそシーズン42試合のうち半数を勝利できていればプレーオフ圏内に入ることができるといってよさそうですね。

まとめ

J2での22クラブでの運用は、2023シーズンで終わりを迎えます。

そして2024シーズンからはJ1:20クラブ、J2:20クラブ、J3:20クラブという運用がいよいよ始まります。

22クラブ運用でのJ1昇格ボーダーラインについておさらいします。
  • J1自動昇格ライン ※2位以上
    • シーズンでの勝ち点80を超えることがJ2からJ1への自動昇格圏の目安となっています。
      勝ち点80は自動昇格圏の当落線上となっています。自動昇格圏を目指す多くのクラブの目標となる数字だといえるでしょう。
  • J1(昇格・参入)プレーオフ出場資格獲得ライン ※6位以上
    • プレーオフ圏である6位以内に入るにはシーズンでの勝ち点70が目安となります。
      最低でも勝ち点65はないとプレーオフ圏に入る可能性は低いといえるでしょう。
      自動昇格圏に入ることができなくても、J1昇格へのチャンスをつかむことができる勝ち点70を目標としているクラブも少なくありません。
J1自動昇格圏には勝ち点80、プレーオフ出場には勝ち点65~70程度が必要という傾向があるというところで本記事を締めたいと思います。

最後までご拝読ありがとうございました!