2024年に開業したサンフレッチェ広島の新たなホームスタジアム、エディオンピースウイング広島(Eピース)のスタジアムまでのアクセスやスタジアムの特徴について紹介していきます。
スタジアムの概略
スタジアムの略歴
- 2024年
- 2月:広島サッカースタジアムとして開場。同時にネーミングライツ取得によりエディオンピースウイング広島の名称が用いられる。
旧スタジアム(広島ビッグアーチ)
エディオンピースウイング広島が開場するまでは、広島広域公園内にある陸上競技場をサッカースタジアムとして使用していました。(旧サンフレッチェ広島のホームスタジアム)
サンフレッチェ広島の旧ホームスタジアムはJリーグ開幕から30年間使用されてきました。長らく広島ビッグアーチの愛称で親しまれてきましたが、老朽化や都市部からのアクセスの悪さ(広島駅からのシャトルバスや新白島駅からアストラムラインを使っても30分以上かかる)がかねてより指摘されてきました。
旧スタジアムは2024年3月からはホットスタッフフィールド広島の名前で運営されています。
スタジアムの所在地
エディオンピースウイング広島は広島県広島市中区のひろしまスタジアムパーク内にあります。
広島の観光の象徴である、広島城やひろしま美術館、平和記念公園、原爆ドームも徒歩圏内と近く、都市部からのアクセスも良好です。
山陽新幹線の広島駅から徒歩で30分程度と広島市内を散策しながらスタジアムに向かうことができますが、JR在来線や路面電車を使用すると徒歩時間も10分~20分程度に短縮することも可能です。
スタジアムの基本情報
スタジアム正式名称 | エディオンピースウイング広島(2024年2月~) |
Jリーグ呼称 | Eピース |
条例上の名称 | 広島サッカースタジアム |
ホームクラブ | サンフレッチェ広島 |
所在地(住所) | 広島県広島市中区基町15-2-1 |
開場 | 2024年2月 |
スタジアムライセンス | J1,ACL |
スタジアム形態 | サッカー専用スタジアム |
収容人数 | 28,520人程度 |
構造 | 二層式 |
屋根 | 全座席(メインスタンド、バックスタンド、サイドスタンド) |
余談になりますが、2024年10月にV・ファーレン長崎の新ホームスタジアムである「PEACE STADIUM Connected by SoftBank」(ピーススタジアム コネクテッド バイ ソフトバンク)が開場予定です。こちらの呼称は「ピースタ」となることが発表されています。
国内で特に平和が願われる広島と長崎の2都市で、同年に新サッカースタジアムがオープンすることになりました。どちらもスタジアム名に英語で平和を意味するピースを含み、呼称も「Eピース(広島)」と「ピースタ(長崎)」と似通っているため、間違いないように注意する必要があります。
ミュージアム・スタジアム見学ツアー
Eピースにはサッカーミュージアムが併設されており、サンフレッチェ広島の歴史を中心に振り返ることができます。
また、試合のない日を中心にスタジアム見学ツアーが開催されています。有料ではありますが、ミュージアムだけでなく、普段はなかなか見ることができないVIPラウンジやデッキシートなども紹介されます。ツアーではピッチ上に立つこともできるようです。
定員も多くなく予約制であるため、遠方から前泊や後泊でツアー参加を考えている方は前もっての予約は忘れずに行いましょう。
スタジアムの座席
座席の構造
スタジアムは近代のサッカー専用スタジアムらしく、サッカーを安心して最大限に楽しむための工夫が凝らされています。
屋根はメインスタンドだけでなく、バックスタンド、サイドスタンドを含めすべての座席を覆うようになっているため、観戦時に雨を気にする必要がありません。ただし、ピッチ上に屋根はないため最前列付近は風の向きなどによっては濡れてしまうことがあるため、雨天時はレインウェアが必要です。
また、どのスタンドからもピッチまでの距離が近く抜群の臨場感を味わえるようになっています。
座席の紹介
エディオンピースウイング広島の特徴は以下のものがあげられます。
- どのスタンドからもピッチが近く、臨場感を満喫できる
- メインスタンドからもピッチが近くなる工夫が凝らされている
- 全座席が屋根に覆われており、雨を気にせず安心して観戦できる
どのスタンドからもピッチが近く、臨場感を満喫できる!
サッカー専用スタジアムらしくスタンドからピッチまでの距離が近く、試合が始まればどのスタンドからでも圧倒的な臨場感を味わうことができます。
最短でスタンドからピッチまでの距離は、メイン、バック、サイドスタンドのいずれをとっても8mとなっており、他のJ1クラブのスタジアムと比較してはもちろんの事、サッカー専用スタジアムの中でも最上位級の近さを誇ります。
臨場感を味わう上ではこの上ないスタジアムの一つであることは間違いありません。
メインスタンドからもピッチが近くなる工夫が凝らされている!
サッカー専用スタジアムでピッチまでの距離が非常に近いと言えど、これまで建設されてきた多くのスタジアムではメインスタンドとピッチの間には選手の入場口や選手や監督などが座るためのベンチが設けられていました。
選手の入場口を観客席の中央を下げるといったスタジアムはこれまでも見られましたが、Eピースでは観客席の中央の一部を下げて観客席に食い込ませるような設計がされており、メインスタンド全体を後ろに下げてピッチまでの距離が遠くなってしまうような課題を解決しています。
細かいことかもしれませんが、観客にとってはこういった配慮が嬉しく、少しお金を多く払ってでもメインスタンドの見やすさと臨場感を楽しみたいという要望に応えているといえます。
全座席が屋根に覆われており、雨を気にせず安心して観戦できる!
サッカーは雨でも試合は開催されるため、天候を気にせず観戦するにはスタンドに屋根があることは必須です。
Jリーグのクラブライセンス交付条項にも客席の3分の1以上が屋根に覆われている必要があるというものがありますが、いまだ多くのクラブのスタジアムが条項に達していない、達していても屋根のない座席があるといったのが現実です。
Eピースのような、全座席が屋根に覆われているのであればそのような心配せず、雨でも安心して試合に集中して楽しむことができます。
スタジアムアクセス
スタジアムが広島市の街中に新たにできたことで、アクセスの良さが格段に向上しました。
基幹駅である広島駅からはもちろんの事、JR在来線や路面電車を併用することでさらに便利にスタジアムに向かうことができます。
そんなエディオンピースウイング広島へのアクセスについて交通機関別に紹介していきます。
新幹線・電車でのアクセス
電車を利用したアクセス方法は複数あるので候補をリストで整理してみます。
- 広島駅からのアクセス:徒歩30分
- JR在来線(新白島駅、横川駅)からのアクセス:徒歩15分、20分
- 路面電車(紙屋町西、原爆ドーム前)からのアクセス:徒歩10分
- アストラムライン(城北駅、県庁前駅)からのアクセス:徒歩10分
広島駅からのアクセス(山陽新幹線)
アウェイサポーターなど新幹線を使って遠征する方はまずは広島駅を経由してアクセスすることになります。
広島駅からは徒歩で向かうことができ、スタジアムまでは徒歩で30分程度と決して近いわけではありませんが、広島の街中や広島城を眺めながら観光がてらスタジアムまで向かうという方も少なからずいます。(徒歩組もかなり多いです。)
徒歩で向かう場合は大通りを通ってスタジアムを目指すになりますが、途中に屋根がないため日差しが強い日や雨の日などは体調に注意しながら向かうようにしてください。
広島駅からは徒歩以外の交通機関を併用したアクセスもあります。
JR在来線からのアクセス(新白島駅・横川駅)[山陽本線・可部線]
広島駅からの乗り換えで一番スムーズなのは、JR在来線でスタジアムに近い駅で下車してから徒歩で向かう方法です。新幹線を下車して、広島駅から外に出ることなくそのまま在来線でスタジアム近隣の駅で下車することがJRでアクセスすることのメリットだといえます。
ちなみに、広島駅からの在来線では山陽本線と可部線でのアクセスが可能ですが、山陽本線では「横川駅、宮島口駅」方面、可部線では「横川駅、緑井駅」方面となります。(可部線は広島駅が始発駅)
広島駅の隣の駅が新白島駅、さらにその隣が横川駅となっており、スタジアムまでの時間は新白島駅からは徒歩15分、横川駅からは徒歩で20分が目安であるため、おすすめは新白島駅から徒歩でスタジアムに向かう方法です。
乗車切符にもよりますが、遠方から新幹線を利用してアクセスされる方などでは、距離によってはJR広島市内の在来線の駅で追加料金なく下車ができますのでアウェサポの方は切符を確認してみてください。
路面電車からのアクセス(紙屋町西・原爆ドーム前)
広島駅から公共交通機関を乗り継ぐ方法として路面電車も選択肢に入ります。
路面電車を使用する方法のメリットとしては、JR在来線でアクセスする方法よりも下車駅からの徒歩時間が短くて済むことにあります。
一方で、デメリットとしては広島駅からいったん外に出て路面電車に乗り換える煩わしさがあります。広島駅南口から路面電車乗り場までの距離は徒歩1分程度と移動距離自体はあまり気になりませんが、初めて広島で路面電車に乗る場合はさまざまな方面に分岐する路面電車のどれに乗ればよいか少し迷うかもしれません。
広島駅からは「2:宮島口方面」「6:江波方面」に乗車することでスタジアム方面に向かう路面電車に乗ることができます。
途中駅である「紙屋町西」もしくは一つ先の「原爆ドーム前」が最寄りの電停となっており、どちらからもスタジアムまでは徒歩10分程度となっていますが、初めてスタジアムに向かう方は原爆ドーム前で下車して、そのまま歩行者専用道(広島プロムナード)を通ってスタジアムに向かうと迷わず行くことができるため、こちらでの下車をお勧めします。
アストラムラインからのアクセス(城北駅・県庁前駅)
スタジアムへの公共交通機関を利用したアクセスとしては他にもアストラムラインも候補に入ります。
アストラムラインを初めて聞く人はピンと来ないと思いますが、専用軌道を走る鉄道のようなものとして考えておくとイメージが近いと思います。地下や高架を走っているため、踏切などもありません。
アストラムラインは広島駅には接続していないため、乗車するには広島駅からJR在来線で新白島駅まで移動し、新白島駅で改札を出て乗り継ぎをする必要があります。
スタジアムにアクセスするには、アストラムラインの城北駅もしくは県庁前駅で下車することになり、いずれもスタジアムまでは徒歩10分程度の距離です。
個人的な感覚としては、わざわざ新白島駅からアストラムラインに乗らなくても城北駅からも県庁前駅からもスタジアムまでの距離は大きくは変わらないため、あえて使用しない選択肢もありかなと思っています。沿線での観光後にスタジアムに向かう場合や、観戦後に宿や観光地に向かうなどといった場合は城北駅と県庁前駅がアストラムラインでの最寄り駅ということを覚えておくと便利かと思います。
飛行機でのアクセス
飛行機でアクセスする場合は、広島空港を利用することになります。
広島空港からはエアポートバスが出ていますので、「広島バスセンター行き」に乗り、広島バスセンターで下車しましょう。広島バスセンターからスタジアムまでは徒歩で10分程度です。(広島空港から広島駅行きのバスも出ていますが、空港からスタジアムに直行する場合はバスセンターからの方がスタジアムアクセスは良いです。)
広島空港から広島バスセンターまでのバス乗車時間はおよそ1時間程度です。
車でのアクセス
エディオンピースウイング広島には一般車が駐車できる駐車場はありません。
都市部のスタジアムということもあって、近隣に大規模な駐車場もないため、車で来場する場合はタイムズやリパークなどの時間貸し駐車場を利用するか、akippa(アキッパ)などの予約制駐車場を利用することになります。
確実に駐車する場合は駐車場の予約をお勧めします。
スタジアムへのアクセスは公共交通機関がおすすめでもあるため、車で来場する場合は駐車場のある少し離れた駅に駐車し、そこから在来線でのアクセスなども候補に入れておいても良いかもしれません。
スタジアム周辺のグルメ・観光
広島市周辺の観光地
広島県は東西にも南北にも大きく、サッカー観戦ついでではなくなってしまうため、スタジアムのある広島市周辺に絞って紹介していきます。
スタジアム周辺でいくと、言わずとしれた平和記念公園や原爆ドームが徒歩圏内となります。また、鯉城こと広島城もスタジアムの間近にあり、観戦ついでの観光が非常にしやすいです。
広島駅の西側にあるピースウイングに対し、スポーツ違いではありますが、プロ野球広島東洋カープの本拠地であるMazdaZoom-Zoomスタジアムもアクセスしやすいと言えるでしょう。
電車で1時間ちょっとと離れますが、厳島神社のある宮島も広島からJR在来線もしくは路面電車で1本でアクセスも可能です。最寄り駅から宮島には観光フェリーで向かうことになります。宮島でもみじ饅頭やあなごめしを食べつつ厳島神社や水族館を楽しんでみてはいかがでしょうか。ちなみに観光フェリーは運営がJRであるため青春18切符で乗船可能です。
余談ですが、私のおすすめは路面電車の広島駅と宮島口駅の間にある井口駅から徒歩で行けるオタフクソースお工場見学です。気になった方は調べてみてください。
広島のご当地グルメ
広島のグルメと言えばやはりお好み焼きは外せません。広島のお好み焼きで特徴的なのは焼きそば麺が入っていることと甘いソースです。お好み焼きを提供するお店は市内に無数あり調べればいくらでもでてくるのできりがありませんが、初めての広島であればスタジアムからも徒歩15分程度と近いお好み村がおすすめです。お好み村にはお好み焼の名店が建物内に何軒も入っており、目の前の鉄板で焼かれたお好み焼きを熱々のまま楽しむことができます。
そして瀬戸内海の牡蠣も外せない広島グルメの一つです。王道の殻付きの焼き牡蠣を中心に色々な食べ方を楽しむことができます。中でも広島らしさがあるのが焼き牡蠣とお好み焼きを合わせたカキオコです。ボリューミーですが、パリパリのお好み焼きとジューシーな牡蠣は相性抜群なので広島の食事でのおすすめの一つです。
他にも宮島や廿日市市を中心にあなごめしや広島銘菓のもみじ饅頭も生もみじや揚げもみじなどバリエーションも豊富なので食べてみてはいかがでしょうか。