この記事ではJリーグ2023シーズンから変わるルールについて紹介していきます。
特に変化が大きい2024シーズンは要注目ですが、前年度の2023シーズンはいくつかの仕組みにおいて2022シーズンからがらりと変わります。
Jリーグ30周年を迎える2023シーズン、
そんな年のJリーグの変化点について押さえて紹介していきたいと思います。
Jリーグ配分金
2023シーズンはこれまで通りのJリーグ配分金の割り当てからは大きく変化します。 変化点を伝える前に、Jリーグ配分金について簡単に触れたいと思います。
Jリーグ配分金とは
Jリーグ配分金は、J1,J2,J3のそれぞれのカテゴリに所属するクラブにJリーグからカテゴリに応じて均等に割り当てられる降格配分金のことを指します。 また、下位のカテゴリに降格した場合に均等配分金とは別に割り当てられる降格救済金もJリーグ配分金に含まれます。
配分金の変化
Jリーグ配分金は2022シーズンまでとは2023シーズン以降では大きく変わります。 2022シーズン時点で2.33倍あるJ1とJ2の配分金ですが、5~6倍程度まで差をつけると言われています。 ただ、いきなり変化するわけではなく段階的に変動させると発表されており、具体的な着地点は現時点でわかりませんが、3年程度なのではないかという意見もでています。2023シーズンのJリーグの収益源の状況から、J1の配分金は微増にとどまるのではないかと想像でき、J2は減額するのではないかと見ています。J3はこれ以上減額するのかは想像できません。2023シーズンの配分金が1月末に発表されましたので記事を少し書き換えます。
カテゴリ | 2022シーズンまで | 2023シーズン(決定) | 将来(予測) |
---|---|---|---|
J1 | 3.5億円 | 2.5億円 | 4.2億円 |
J2 | 1.5億円 | 1.0億円 | 0.8億円 |
J3 | 0.3億円 | 0.2億円 | 0.2億円 |
予測ではありますが、2023シーズンは微増、微減にとどまるにしても、5から6倍の差をつけるということをベースに現在の配分金を維持した予測としては、J1で7000万円の増加、J2で7000万円の減額することでそれに近しい金額となるため、これくらいになるのではないかと予想しています。Jリーグから事前の公表されていた、2023シーズンの配分金予算から各カテゴリの予想金額を出しましたが、コロナウイルスにより長く入場制限などがされていたことが思っている以上にJリーグ収益を圧迫していたようで、2023シーズンは配分金も全カテゴリで大幅減少となることが発表されました。 一番ダメージが大きいのはJ1ですが、他のカテゴリも3割を超えるかなりの減額割合です。 将来的にJ1とJ2の配分金は5~6倍程度の差をつけることから考えても、J1は配分金が元の金額に戻るだけでなくそれ以上まで反発すると思われますが、J2以下のカテゴリの配分金はこのまま減少したままでさらに下がるのではないかと見ています。 J2からしたら約半額近くになるのでダメージはかなり大きいですね。J3については、クラブ数の増加により減額するのではないかと見ています。 カテゴリごとに配分金の差を広げる要因としては、ヨーロッパなどのトップリーグでは最上位カテゴリである一部リーグと二部リーグでは6~8倍程度の差があり、それに倣っているものと見られます。 上位カテゴリへの配分金を増やすことによって、最上位リーグに力のある選手が集まり、それがリーグ全体の活性化につながるのではないかという狙いがあります。 もちろん下位のカテゴリと上位のカテゴリの力の差は開くため、カップ戦などでの下剋上も起きづらくなりますが、リーグ全体としてサッカー人気が広がり収益が一層上がるようになればカテゴリを超えた熱戦もまた楽しめるようになるかもしれません。
J1からJ2降格クラブ数の減少
2023シーズンはJ1からJ2へ降格するクラブ数が1とこれまでの降格数2(もしくは3)からは減少します。 これは、2024シーズンからJ1、J2、J3のクラブ数をそれぞれ20にするための2023シーズンの限定的な措置であり、2024シーズンからは2もしくは3に戻るものと見られます。 2023シーズンとしては、下記のような数で昇格降格の運用がされることとなります。
- J1からJ2への降格クラブ数:1
- J2からJ1への昇格クラブ数:3
- J2からJ3への降格クラブ数:2
- J3からJ2への昇格クラブ数:2
J2からJ1への昇格はJ2シーズン上位3クラブが自動昇格になるわけではありません。 それについては、次の項目で説明します。
J1昇格プレーオフの復活
2023シーズンは、2018シーズンから2022シーズンまで(コロナ禍で休止された2020,2021シーズンを除く)運用されたJ1参入プレーオフが運用終了します。 代わりに、2017シーズンまで行われたJ1昇格プレーオフが復活することが決定しています。 シーズン1位、2位のクラブがJ1へ自動昇格することはこれまでと変わりませんが、 J1昇格プレーオフでは、J2のシーズン終了時点での順位が3位から6位のクラブがトーナメントでJ1昇格を争い、最終的に勝ち残ったクラブがJ1昇格となることになります。 もちろん、J2のトーナメントを勝ち上がった後にJ1年間16位のクラブと戦うこともないので、J2昇格を狙うクラブとしては2023シーズンは何が何でも昇格しておきたいチャンスになるので目標が6位以内というクラブは多くなりそうです。
Jリーグクラブ数の増加
2023シーズンはJFLを勝ち上がったFC大阪と奈良クラブの2クラブが新たにJ3参入を決めたことで、J3のクラブ数が20クラブで運用されます。 J1とJ2のクラブ数はこれまでの18と22で変わらないため、J1からJ3のすべてのカテゴリを合わせて60クラブとなりました。 1993年に10クラブで始まったJリーグが、30年後の2023年には6倍の60クラブになったことを考えると、日本国内でもメジャーなスポーツになったことをしみじみと感じるとともに、ビッグクラブからローカルクラブまでいろいろなクラブが混在していて、楽しみ方や他サポとのつながりなども変わってきたのかなと感じます。
カテゴリ | 2021シーズン | 2022シーズン | 2023シーズン | 2024シーズン |
---|---|---|---|---|
J1 | 20(2増4減) | 18(2増2減) | 18(3増1減) | 20 |
J2 | 22(6増6減) | 22(4増4減) | 22(3増5減) | 20 |
J3 | 16(4増2減) | 18(4増2減) | 20(2増2減) | 20 |
さいごに
Jリーグ30周年を迎え、新たなJリーグの形として変化が始まる年、それが2023シーズンです。 「Jリーグ配分金」「J1降格数減」「J1昇格プレーオフ復活」「J3クラブ数増」でシーズンがどれだけ盛り上がるか期待です。