富士フイルムスーパーカップ

2023年に30周年を迎えた日本サッカー界の実質的頂上決戦であるスーパーカップ。

スーパーカップとはどんなものか、また、これまでの歴史と傾向についての考察をしていきたいと思います。

スーパーカップの観戦をより楽しめるように記事を書いていきたいと思います。

スーパーカップとは

スーパーカップは正式には富士フイルムスーパーカップ(FUJIFILM SUPER CUP)と言います。

富士フイルムスーパーカップの名称を使うようになったのは、2022年以降で、
過去には、ゼロックススーパーカップ(1994~2008)や富士ゼロックススーパーカップ(2009~2021)の名前が使用されていましたが、2022年以降は社名の変更に伴い、現在の名称に変更されています。

スーパーカップの特徴

スーパーカップはJリーグや天皇杯やルヴァンカップとは大きく異なる特徴があります。
  • ①前年度のJ1リーグ王者と②前年度の天皇杯の王者(①と同一クラブの場合はJ1リーグ2位のクラブ)の2クラブのみが出場できるカップであること
  • 試合は1試合のみであること
  • 試合は90分で、90分で決着がつかない場合は延長戦はなくPK戦となること
  • 試合会場は基本的に中立地(どちらかのホームスタジアムではない)で開催されること
特にスーパーカップが他のプロサッカーリーグやカップ戦と異なるところといえば、90分で決着がつかなかった場合はそのままPK戦になるというところです。

リーグ戦は90分で決着がつかなければ引き分け、
カップ戦(トーナメント)は90分で決着がつかなかった場合は延長戦を行い、そこでも決着がつかなかった場合はPK戦となります。

現状国内で90分(+PK戦)のルールを採用しているのはスーパーカップだけとなっています。

スーパーカップの歴史

スーパーカップの歴史としては1994年から始まっており、2023年で30回目の開催となります。

つまり、Jリーグが始まった1993年の翌年から開催が始まっています。

対戦カードはスーパーカップが始まった1994年から変わらず、

前年度のJ1リーグ年間王者と前年度の天皇杯の王者(J1王者と天皇杯王者の場合はJ1で2位のクラブ)と決まっています。

スーパーカップの歴史を国内の主なリーグ戦、カップ戦と少し比較してみたいと思います。
リーグ・カップ名歴史試合形式
天皇杯1921年~トーナメント
ルヴァンカップ1992年~リーグ&トーナメント
Jリーグ1993年~リーグ
スーパーカップ1994年~1試合のみ
日本国内のプロサッカーのリーグ・カップの中では新しくはありますが、ルヴァンカップとJリーグと比較しても設定時期はかなり近いです。

Jリーグの優勝クラブが参加するということからも、リーグ戦と連動しているカップ戦となっています。

スーパーカップ開催について

スーパーカップは毎年2月のJリーグ開幕前(およそ1週間前)に開催されるのが恒例となっています。

2023年は2月11日に開催され、(新)国立競技場が試合会場となっています。

会場はこれまで、国立競技場、日産スタジアム、埼玉スタジアムなどで開催されていたので今後変わる可能性はあります。

スーパーカップの賞金についてですが、勝利したクラブだけでなく、敗れたクラブにも賞金が出ます。

勝利したクラブは3000万円、敗北したクラブは2000万円が支給されます。

昨年度結果を残したクラブへのご褒美とも陰では言われていますが、

サポーターからしてもクラブ関係者からしてもクラブの輝かしい実績としても、当年のリーグ戦への勢いをつけるためにもシーズンの新体制で初めて戦う非常に重要な一戦で絶対に負けられない戦いであることは間違いありません。

歴代勝利クラブの傾向分析

リーグ優勝VS天皇杯優勝クラブの対戦戦歴

J1リーグ年間王者と天皇杯優勝クラブの勝利数分析をしてみます。

2023年度までの過去30回の成績としては、

J1リーグ年間王者の勝利数:18
天皇杯優勝クラブの勝利数:12

となっており、J1リーグ年間王者のクラブの勝利数が多くなっています。

ただし、ここ数年の傾向を見てみると交互に勝利をしているようで、拮抗しているようです。

これまでの勝利クラブ

これまで30試合が行われてきましたが、優勝したクラブは12クラブとなっており、
最多優勝クラブは鹿島アントラーズで6回優勝となっています。次に多いのがサンフレッチェ広島で4回優勝となっています。

鹿島アントラーズは10回出場と出場回数も最多であることから、実績からも強豪クラブであることがわかります。

サンフレッチェ広島は優勝回数4回ながらも、いづれにおいても勝利していることからスーパーカップ勝率100%という強さも際立っています。天皇杯ではいまだ栄冠は手にしていませんが、リーグ戦でも安定して上位にいるということがうかがえます。

試合結果の傾向

90分で試合に決着がつかず、PK戦となった試合も過去に9回ありました。

そして、90分でスコアレスの試合も過去30回で1度もありません。

これには驚きです。

2023年試合の観戦について

観戦・視聴について

開催:2023年2月11日(土) 13:35キックオフ

会場:国立競技場

対戦カード:横浜・Fマリノス VS ヴァンフォーレ甲府

放送:日本テレビ系列 / TVer

2023年度大会の見どころ

Jリーグ優勝クラブ:横浜Fマリノス:出場6回目 優勝0回
天皇杯優勝クラブ:ヴァンフォーレ甲府:出場1回目 優勝0回

横浜Fマリノスはこれまで5度の出場を決めているものの、いずれにおいても敗れており2023年がスーパーカップが6度目の挑戦となります。

一方の対戦相手であるヴァンフォーレ甲府はJ2所属ながらも2022年の天皇杯でJ1相手の5連勝含む6連勝にてクラブ初の主要タイトル獲得という快挙を成し遂げています。

クラブの規模や選手層などから見てもマリノスにヴァンフォーレが挑むという見え方もありますが、

どちらのクラブにとってもスーパーカップ優勝という初の栄冠をかけたものとなっており、

熾烈な戦いとなりました。

結果としては横浜F・マリノスが6度目の出場で念願の初優勝を収めることとなりました。

ちなみにスーパーカップに出場する両クラブのコラボグッズなど期間限定グッズも発売されるので、せっかくなので購入しても良いかもしれません。

当日試合会場でも手に入りますし、Jリーグ公式オンラインストアでも購入可能です。